llama.cpp主要パラメータ一覧【2026年8月版】用途別チートシート

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llama.cpp b10588の公式README・ソース・自動生成ヘルプ表で主要オプションを監査。GPU、コンテキスト、KVキャッシュ、reasoning、廃止・名称変更を用途別に整理します。

llama.cppの設定を速度、メモリ、品質の3つの調整軸で捉える操作盤の図解

この記事でわかること

llama.cppのオプションを調べるときに、目的別に参照しやすくするためのパラメータ一覧記事です。

  • モデル読み込み・コンテキスト関連の主要パラメータ
  • GPU/Multi-GPUやKV Cache周りの設定
  • 廃止・名称変更されたオプションの読み替え
  • サンプリング、構造化出力、サーバー運用の要点

おすすめ読者: llama.cppを日常的に使う人、オプションの意味を整理してチューニングしたい人。

読む前の注意: コマンド、ライブラリ、モデルの仕様は更新で変わります。本記事は固定したコミットの机上調査であり、モデル実行や性能測定は行っていません。実行前に手元のバイナリの--helpも確認してください。

調査条件:確認日・commit SHA・検証範囲

確認日: 2026年8月23日(Asia/Tokyo)
検証区分: 机上調査。公式README、docs、examples、引数定義ソース、ソースから自動生成されたヘルプ表を機械照合し、主要項目を目視確認しました。llama.cppのビルド、モデル実行、速度・メモリ・品質の測定は行っていません。
固定した版: nightly b10588 / 70adb1b4。安定版はv0.2.0です。
主要な一次情報: 公式README、llama-cliヘルプ表、llama-serverヘルプ表、引数定義ソース


対象ツールと一覧の読み方

llama.cppはローカルまたはクラウドでLLMを推論するためのC/C++実装です。初めて使う場合はllama.cppとは:ローカルAI推論の基本と主要機能で全体像を確認できます。本記事は、日常利用で中心になるllama-cliとllama-serverの主要パラメータに範囲を絞ります。全オプションの逐語転載ではなく、設定変更の効果と副作用を判断しやすいよう目的別に整理しています。

ツール説明
llama-cliコマンドライン対話・テキスト生成クライアント
llama-serverOpenAI互換REST APIサーバー
llama-bench速度測定用ツール。本記事ではオプション一覧の対象外

各実行ファイルの--helpは、共通パラメータ、サンプリング、ツール固有パラメータに分かれます。同じ短縮名でもツールによって意味やデフォルトが違う場合があるため、使用する実行ファイルのヘルプを基準にしてください。

まず使う用途別の最小セット

全部を覚える必要はありません。最初は次の組み合わせから始め、変更後は速度・メモリ使用量・出力品質を比較してください。

目的最初に確認するパラメータ要点
手元のGGUFを実行-m、-c、-nモデル、コンテキスト長、最大生成数を決める
GPUで高速化-ngl auto、-fa auto、-fit on自動調整から始め、VRAM不足時だけ個別調整する
VRAMを節約-ctk q8_0、-ctv q8_0、-cKV Cacheとコンテキスト長を段階的に下げる
APIサーバー化--host、--port、-np、--metrics待受先、並列数、監視を設定する
# 対話用: Hugging FaceからGGUFを取得して起動
llama-cli -hf ggml-org/gemma-3-1b-it-GGUF -ngl auto -fa auto -c 8192

# API用: 外部公開時は必ず認証付きリバースプロキシ等で保護する
llama-server -m /models/model.gguf -ngl auto -fa auto -c 8192 --host 127.0.0.1 --port 8080

# 手元のビルドで利用できる全オプションを確認
llama-cli --help
llama-server --help

導入から確認する場合はMacでllama.cppを導入する方法:Apple Silicon最適化ガイド、コンテナで試す場合はllama.cppをDockerで動かす方法を参照してください。

そのまま試せる用途別の起動・確認例はllama.cppコマンド例10選|llama-cli・llama-server用途別にまとめています。

重要: llama.cppは更新が速く、オプション名やデフォルト値が変わることがあります。最終判断は必ず手元の実行ファイルの--helpを優先してください。


廃止・名称変更されたコマンドとオプション

古い記事や起動スクリプトを流用するときは、最初に次の読み替えを行ってください。非推奨オプションは現時点で警告付きで動くものもありますが、将来の削除に備えて現行名へ移行します。

古い指定現行の指定状態・注意点
mainllama-cli実行ファイル名を変更済み
serverllama-server実行ファイル名を変更済み
makeによるビルドcmake -B build
cmake --build build --config Release
MakefileビルドはCMakeへ置換済み
--mlock--load-mode mlock非推奨。mmap+mlockも選択可能
--mmap / --no-mmap--load-mode mmap / --load-mode none非推奨。新旧指定を混在させない
--direct-io / --no-direct-io--load-mode dio / --load-mode none非推奨。DirectIOが利用可能な環境向け
--defrag-thold指定しない旧引数は非推奨警告付きで受理されるが、現行版では不要
--draft / --draft-n / --draft-max--spec-draft-n-max、または方式に応じた--spec-ngram-*旧引数は削除済みでエラーになる
--draft-min / --draft-n-min--spec-draft-n-min、または--spec-ngram-mod-n-min旧引数は削除済みでエラーになる
--chat-template-kwargs '{"enable_thinking":...}'--reasoning on / --reasoning offenable_thinking指定は非推奨

根拠は、公式の実行ファイル名の移行表、CMakeビルド手順、引数定義ソースです。

コマンドライン引数と環境変数の優先順位

現行版は、システム設定/etc/llama.cpp/config.ini、ユーザー設定${XDG_CONFIG_HOME:-~/.config}/llama.cpp/config.ini、環境変数、コマンドライン引数の順に適用し、後の指定が上書きします。Windowsではシステム設定が%PROGRAMDATA%\llama.cpp\config.ini、ユーザー設定が%APPDATA%\llama.cpp\config.iniです。環境変数名はヘルプ表にenv:が記載された項目だけを使ってください。


1. Common Params(llama-cli/llama-server共通)

1.1 モデル読み込み関連

パラメータ略称説明デフォルト
-m, --model FNAME-読み込むローカルモデルファイルのパス。-hfなど別のモデル取得方法を使う場合は省略可能未指定
-mu, --model-url URL-指定URLからモデルをダウンロード未指定
-dr, --docker-repo [<repo>/]<model>[:quant]-Docker HubのModel Runner用リポジトリ。repo省略時はai/、quant省略時は:latest未指定
-hf, -hfr, --hf-repo USER/MODEL[:QUANT]-Hugging Faceリポジトリ。QUANT省略時はQ4_K_Mを探し、存在しない場合はリポジトリ内の最初のファイルへフォールバック。利用可能なmmprojも自動取得未指定
-hff, --hf-file FILE-HuggingFaceから特定のファイルを取得(--hf-repoのQUANTを上書き)未指定
-hft, --hf-token TOKEN-HuggingFaceアクセストークン環境変数HF_TOKENから取得
-lm, --load-mode MODE-モデル読み込み方式。auto、none、mmap、mlock、mmap+mlock、dioから選択。autoはdeviceが非対応でなければmmapを使うauto
--check-tensors-モデルテンソルデータの値をチェックfalse
--override-kv KEY=TYPE:VALUE,...-モデルメタデータをキー単位で上書き。型はint、float、bool、strを指定-

1.2 コンテキスト・バッチ設定

パラメータ略称説明デフォルト
-c, --ctx-size N-プロンプトのコンテキストサイズ。0=モデルから読み込み0
-n, --predict, --n-predict N-生成するトークン数。-1=無限大-1
-b, --batch-size N-ロジカル最大バッチサイズ(プロンプト処理)2048
-ub, --ubatch-size N-物理的な最大バッチサイズ512
--keep N-初期プロンプトから保持するトークン数。-1=全て保持0
--swa-full-Full-size SWAキャッシュを使用false

1.3 CPU/スレッド関連

パラメータ略称説明デフォルト
-t, --threads N-生成に使用するCPUスレッド数。-1は自動選択-1
-tb, --threads-batch N-バッチ/プロンプト処理に使用するスレッド数。省略時は--threadsと同じ値--threadsと同じ
-C, --cpu-mask M-CPUアフィニティマスク(長整数)。例: 7 でCPU 0-1-2""
-Cr, --cpu-range lo-hi-CPU範囲指定。例: 0-3-
--cpu-strict <0|1>-厳格なCPU配置を有効化0
--prio N-プロセス/スレッド優先度: low(-1), normal(0), medium(1), high(2), realtime(3)0
--poll <0...100>-ワーク待機時のポーリングレベル。0でポーリングなし50
-Cb, --cpu-mask-batch M-バッチ処理のCPUアフィニティマスク。省略時は--cpu-maskと同じ値--cpu-maskと同じ
-Crb, --cpu-range-batch lo-hi-バッチ処理のCPU範囲-
--cpu-strict-batch <0|1>-バッチ処理の厳格なCPU配置--cpu-strictと同じ
--prio-batch N-バッチ処理のプロセス/スレッド優先度0
--poll-batch <0|1>-バッチ処理時のポーリング--pollと同じ

NUMA最適化
--numa TYPE — 一部のNUMAシステム向け最適化。
types: distribute(全ノードに分散)、isolate(初期化ノードのみ)、numactl(numactlのCPUマップ使用)

1.4 GPU/Multi-GPU関連

重要: --n-gpu-layersはllama.cppにおいて最も重要なパラメータの一つです。これにより、GPU VRAMにロードするTransformerレイヤー数を制御できます。

パラメータ略称説明デフォルト
-ngl, --gpu-layers, --n-gpu-layers N-VRAMに格納するレイヤー数の上限。数値のほかauto、allを指定可能auto
-sm, --split-mode {none|layer|row|tensor}-複数GPUへの分割方法。rowは非推奨。tensorは実験的で、Flash Attentionと非量子化KV cacheが必須、--fitは非対応layer
-ts, --tensor-split N0,N1,N2,...-各GPUにオフロードするモデルの比率をカンマ区切りで指定。例: 3,1はGPU 0:GPU 1を3:1に配分-
-mg, --main-gpu INDEX-メインGPUのインデックス。split-mode=noneではモデル用途、rowでは中間結果・KV用途0
-fit, --fit [on|off]-メモリ不足時に未設定パラメータを自動的に調整し、VRAMに収まるように最適化on(自動フィット有効)
-fitt, --fit-target MiB0,MiB1,...---fitの目標マージン(MiB)。例: 2048,10241024
-fitc, --fit-ctx N---fitによる最小コンテキストサイズ。VRAM不足時に自動縮小に使用4096
-dev, --device <dev1,dev2,...>-オフロードに使用するデバイス(カンマ区切り)-
--list-devices-利用可能なデバイスの一覧を表示して終了-
-ot, --override-tensor <pattern>=<type>,...-テンソル名パターンで配置先のbuffer typeを上書き。例: blk\.14\.ffn_.*=CPU-
--op-offload, --no-op-offload-ホストテンソル演算をデバイスにオフロードtrue(有効)
-cmoe, --cpu-moe-MoE(Mixture of Experts)全パラメータをCPUメモリに保持無効
-ncmoe, --n-cpu-moe N-MoEの最初のNレイヤーをCPUに保持-

バックエンドごとの対応範囲や測定方法は、llama.cpp GPU比較|Metal・CUDA・ROCm・Vulkan・SYCLも参照してください。GPU名だけで速度を推測せず、同じGGUFと条件でllama-benchを実行します。

1.5 Flash Attention / SWA関連

パラメータ略称説明デフォルト
-fa, --flash-attn {on|off|auto}-Flash Attentionの使用方法を指定。現在は値が必要なため、-faだけでなく-fa autoのように指定auto

SWA(Sliding Window Attention): --swa-fullはfull-size SWA cacheを使います。一般的な省メモリ設定ではなく、モデルや用途によってメモリ使用量が増える可能性があるため、必要性を確認してから有効化してください。

1.6 KV Cache / メモリ関連

パラメータ略称説明デフォルト
-kvo, --kv-offload, -nkvo, --no-kv-offload-KV cacheをデバイスへオフロードするか指定。VRAMを節約する場合は--no-kv-offloadと速度への影響を比較有効
--repack, -nr, --no-repack-weight repackingの有効化有効
-ctk, --cache-type-k TYPE-K KV cacheデータタイプ: f32, f16, bf16, q8_0, q4_0, q4_1, iq4_nl, q5_0, q5_1f16
-ctv, --cache-type-v TYPE-V KV cacheデータタイプ: 同上f16

量子化KV cacheの注意: 量子化したV cacheにはFlash Attentionが必要です。また、実験的な--split-mode tensorではK/Vともf32、f16、bf16のいずれかを使い、-fit offでコンテキストなどを手動調整します。

1.7 RoPE スケーリング関連

パラメータ説明デフォルト
--rope-scaling {none|linear|yarn}RoPE周波数スケーリング方式モデルに指定がなければlinear
--rope-scale NRoPEのコンテキストスケーリング倍率。実際のコンテキストサイズは-cで指定-
--rope-freq-base NRoPE基本周波数(NTK対応スケーリング用)モデルから読み込み
--rope-freq-scale NRoPE周波数スケール係数。コンテキストを1/N倍に拡張-
--yarn-orig-ctx NYaRN: モデルの元コンテキストサイズ0(モデルの学習時コンテキスト)
--yarn-ext-factor NYaRN: 外挿ミックスファクター。-1=自動、0=完全内挿-1.0
--yarn-attn-factor NYaRN: sqrt(t)スケーリング/アテンションマグニチュード-1.0
--yarn-beta-slow NYaRN: 高補正ディメンション(alpha)-1.0
--yarn-beta-fast NYaRN: 低補正ディメンション(beta)-1.0

1.8 ロギング関連

パラメータ説明デフォルト
--log-disableログ無効化無効
--log-file FNAMEファイルにログ出力-
--log-colors [on|off|auto]カラーログ出力。terminal検出時に自動判定auto(terminal検出時自動)
-v, --verbose, --log-verbose詳細ログ表示-
-lv, --verbosity, --log-verbosity Nログ閾値: 0=generic、1=error、2=warning、3=info、4=trace、5=debug3(info)
--log-prefix, --no-log-prefixログメッセージにプレフィックスを付加無効
--log-timestamps, --no-log-timestampsログタイムスタンプ表示無効
--offlineオフラインモード(キャッシュのみ使用、ネットワークアクセス禁止)-

1.9 その他のCommon Params

パラメータ説明デフォルト
-h, --help, --usage使用法表示-
--versionバージョン情報表示-
-cl, --cache-listキャッシュ内のモデル一覧を表示-
-e, --escape, --no-escapeエスケープシーケンス処理true(有効)
--perf, --no-perf内部libllamaパフォーマンスタイミングの表示無効

2. Sampling Params(llama-cli/llama-server共通)

Samplingパラメータは生成のランダム性と制御を調整します。順序は重要で、左から適用されます。

2.1 コアサンプリング

パラメータ略称説明デフォルト
--samplers SAMPLERS-サンプリング順序を;区切りで指定。デフォルト: penalties;dry;top_n_sigma;top_k;typ_p;top_p;min_p;xtc;temperaturepenalties;dry;top_n_sigma;top_k;typ_p;top_p;min_p;xtc;temperature
-s, --seed SEED-乱数シード。-1=ランダムシード(再現性なし)-1
--temp, --temperature N-温度パラメータ。値を下げると高確率の候補が選ばれやすくなる0.80
--top-k N-Top-Kサンプリング。上位Nトークンのみを候補に。0=無効化40
--top-p N-Top-P(Nucleus)サンプリング。累積確率Pのトークンのみ。1.0=無効0.95
--min-p N-Min-Pサンプリング。最大確率×min-p以上のトークンを保持する最小確率フィルタ0.05(有効)
--top-nsigma, --top-n-sigma N-最大logitからN × 標準偏差以上低い候補を除外。負の値で無効-1.0(無効)
--xtc-probability N-XTCを適用する確率。0.0で無効0.00(無効)
--xtc-threshold N-XTCの確率閾値。1.0で無効0.10
--typical, --typical-p N-Locally Typical Sampling: ローカル確率分布に基づく典型トークン選択1.0(無効)

2.2 DRY サンプリング(重複防止)

パラメータ説明デフォルト
--dry-multiplier NDRYサンプリングの乗数。0=無効0.0(無効)
--dry-base NDRYサンプリングの基本値1.75
--dry-allowed-length NDRY: 許容長のトークン数2
--dry-penalty-last-n NDRY: 最後にNトークンで繰り返しをペナルタイズ。0=無効、負数は指定不可64
--dry-sequence-breaker STRINGDRYのsequence breakerを指定。指定すると既定値をクリアし、noneで全て無効化\n、:、"、*

2.3 アダプティブ・ダイナミック温度

パラメータ説明デフォルト
--adaptive-target NAdaptive-P: 目標確率。0〜1の範囲、負値=無効-1.0(無効)
--adaptive-decay NAdaptive-P: 減衰係数。低いほど反応的、高いほど安定0.90
--dynatemp-range NダイナミックTemperature範囲。例: 0.3で[0.5,1.1]の範囲にランダム変動0.0(無効)
--dynatemp-exp Nダイナミック温度指数1.0

2.4 Mirostat サンプリング

Mirostatは、生成中のperplexityを自動制御する高度なサンプリング手法です。

パラメータ説明デフォルト
--mirostat NMirostatモード: 0=無効、1=Mirostat v1、2=Mirostat v2.00(無効)
--mirostat-lr NMirostat学習率(eta)0.10
--mirostat-ent NMirostatターゲットエントロピー(tau)5.00

注意: Mirostat v1/v2を使用する場合、Top-K / Nucleus / Locally Typicalサンプリングは自動的に無効化されます。

2.5 その他のサンプリング

パラメータ説明デフォルト
--repeat-last-n Nペナルタイズする直前のNトークン。0=無効、負数は指定不可64
--repeat-penalty N繰り返しトークン列へのペナルティ。1.0で無効1.0(無効)
--presence-penalty N存在ペナルティ。出現済みトークンを追加で抑制0.0(無効)
--frequency-penalty N頻度ペナルティ。出現頻度の高いトークンを抑制0.0(無効)
-l, --logit-bias TOKEN_ID(+/-)BIASロジットバイアス: トークンIDに対する確率補正-
--ignore-eosEOS(End-of-Sequence)トークンを無視し、生成を継続無効

2.6 文法・JSON構造化出力

自由生成ではなく、構文やJSONの形を制約したいときに使います。対応範囲はモデルの出力能力にも左右されるため、スキーマに適合するかを実リクエストで確認してください。

パラメータ説明デフォルト
--grammar GRAMMARGBNF形式の文法を直接指定して出力を制約未指定
--grammar-file FNAMEGBNF文法ファイルを読み込む未指定
-j, --json-schema SCHEMAJSON Schemaを直接指定。外部$refを含む場合は変換ツールと--grammarを使用未指定
-jf, --json-schema-file FILEJSON Schemaファイルを読み込む未指定

3. llama-cli固有パラメータ

3.1 プロンプト/対話モード

パラメータ略称説明デフォルト
-p, --prompt PROMPT-開始プロンプト(システムメッセージは--system-promptを使用)-
-f, --file FNAME-プロンプトファイル(対話ではなくファイル内容を使用)なし
-bf, --binary-file FNAME-バイナリプロンプトファイルなし
-r, --reverse-prompt PROMPT-指定したプロンプト出現時に生成を停止。会話モードで再対話を返す-
-st, --single-turn-1ターンの応答後に終了。--promptで最初の入力を与えた場合は対話入力を待たないfalse
-cnv, --conversation, -no-cnv, --no-conversation-会話モード。特殊トークン・プレフィックス表示を抑制。chatテンプレート利用時は自動有効chatテンプレート利用時は自動有効

3.2 表示/ロギング

パラメータ説明デフォルト
--display-prompt, --no-display-promptプロンプト表示の有無true(表示)
-co, --color [on|off|auto]カラー出力(プロンプトと入力を区別して表示)。terminal検出時に自動判定auto(terminal検出時)
--show-timings, --no-show-timings各応答後にタイミング情報を表示true(表示)
-sp, --special特殊トークン出力を有効化false

3.3 Chat / テンプレート

パラメータ説明デフォルト
-sys, --system-prompt PROMPTシステムメッセージ(モデルのchat formatに依存)-
-sysf, --system-prompt-file FNAMEシステムプロンプトファイル-
--chat-template TEMPLATEJinja形式のカスタムまたは組み込みチャットテンプレートを指定モデルのメタデータから自動読み込み
--chat-template-file FILEカスタムJinjaファイルを読み込み-
--jinja, --no-jinjaJinjaテンプレートエンジン使用の有無有効(デフォルト)
-rea, --reasoning {on|off|auto}reasoning/thinkingの使用方法。テンプレートから自動判定する場合はautoauto
--reasoning-format FORMATreasoningの解析・返却形式。none、deepseek、deepseek-legacyauto
--reasoning-budget Nthinking tokenの上限。-1は無制限、0は即時終了、正数はtoken budget-1
--reasoning-effort LEVELchat templateへ渡す推論深度。対応levelはtemplate/modelにより異なるため、defaultから始めるdefault

チャットテンプレートの注意: 組み込みテンプレート一覧は更新頻度が高いため、固定リストを転記せず、使用中のllama-cli --helpまたは固定コミットの公式ヘルプ表を確認してください。テンプレートを利用できるモデルではconversation modeが自動で有効になります。

3.4 マルチモーダル / Vision

パラメータ説明デフォルト
-mm, --mmproj FILEマルチモーダルプロジェクトファイル(Visionモデル用)-
--mmproj-auto, --no-mmproj, --no-mmproj-autoモデルのマルチモーダル自動読み込みの有効/無効有効
--mmproj-offload, --no-mmproj-offloadprojectorをGPUへオフロードするか指定。無効化するとVRAMを節約できる一方、処理速度へ影響する可能性がある有効
-mmdev, --mmproj-device DEVICEmultimodal projectorに使うdeviceを指定。noneはoffloadしないauto
--image, --audio, --video FILE画像・音声・動画ファイル。複数はカンマ区切り未指定

3.5 投機的デコード(Speculative Decoding)

パラメータ説明デフォルト
--spec-draft-hf, -hfd, -hfrd, --hf-repo-draft USER/MODEL[:QUANT]ドラフトモデルをHugging Faceリポジトリから取得未指定
--spec-draft-override-tensor, -otd, --override-tensor-draft <pattern>=<type>,...ドラフトモデルのテンソル配置先buffer typeをパターンで上書き未指定
--spec-draft-n-max Nspeculative decodingで生成するドラフトトークン数3
--spec-draft-n-min Nspeculative decodingで使用するドラフトトークン数の下限0
--spec-draft-model, -md, --model-draft FNAMEドラフトモデルファイル(speculative decoding用)未指定
--spec-type TYPE1,TYPE2,...none、draft-simple、draft-eagle3、draft-mtp、draft-dflash、draft-dspark、ngram-simple、ngram-map-k、ngram-map-k4v、ngram-mod、ngram-cacheをカンマ区切りで指定none

4. llama-server固有パラメータ

llama-serverはOpenAI互換を含むREST APIを提供します。ただし、すべてのエンドポイントや拡張フィールドがOpenAI APIと同一という意味ではありません。公開構成はllama-server本番運用ガイドも参照してください。

4.1 サーバー基本設定

パラメータ説明デフォルト
--host HOSTリッスンするIPアドレス(例: 0.0.0.0は全インターフェース listening)。.sock付きの場合はUNIX socketとして動作127.0.0.1
--port PORTポート番号8080
--reuse-port複数ソケットが同ポートを使用可能に(SO_REUSEPORT)無効
-np, --parallel Nサーバースロット数。-1=自動。並列リクエストに対応-1(自動)
-to, --timeout Nサーバーのread/write timeout(秒)3600

4.2 エンドポイント / モニタリング

パラメータ説明デフォルト
--metricsPrometheus互換メトリクスエンドポイントを有効化無効
--slots, --no-slotsスロットモニターエンドポイント(/slots)を有効化有効
-cb, --cont-batching, -nocb, --no-cont-batchingContinuous Batching(動的バッチ)の有無。リクエスト処理効率の向上有効

--parallel、--kv-unified、--cont-batchingを組み合わせた起動例と、/slots・/metrics・同時curlでの確認手順は、llama-serverの連続バッチング設定で解説しています。

4.3 認証・CORS・Web UI

パラメータ説明デフォルト
--api-key KEYAPI認証キー。複数はカンマ区切り。環境変数はLLAMA_API_KEY未指定
--api-key-file FNAME1行1キーのファイルからAPI keyを読み込む。#で始まる行はコメント未指定
--cors-origins ORIGINS許可するOriginをカンマ区切りで指定。ブラウザから使わない場合も公開範囲を確認*
--cors-credentials, --no-cors-credentialsCORSでcredentialを許可するか指定有効
--ui, --no-ui組み込みWeb UIを有効・無効化有効
--cache-prompt, --no-cache-promptprompt cacheの有効・無効有効
--cache-reuse Nprompt cacheから再利用を試みる最小chunk size。prompt cacheの有効化が必要0(無効)

公開時の注意: --api-keyを設定しても/healthと/v1/healthは公開エンドポイントです。0.0.0.0で直接インターネットへ公開せず、認証、TLS、アクセス制御を含む構成で保護してください。

現行版には--tools、--tools-runtime、--mcp-servers-config、--mcp-servers-json、--agent、MCP proxyなどの実験的機能もあります。組み込みtoolや外部MCP serverはhost、container、SSH先の権限へ到達し得ます。公式ヘルプの警告どおり、用途と権限を理解せずに公開サーバーで有効化しないでください。

4.4 completion関連

llama-serverには-sys / --system-promptはありません。Chat Completions APIではrequestのsystem role messageなど、利用するエンドポイントの入力形式で指示します。

パラメータ説明デフォルト
-sp, --special特殊トークン出力の有無false
-r, --reverse-prompt PROMPT指定プロンプト出現時に生成を停止-

4.5 マルチモーダル / Vision(llama-server追加)

パラメータ説明デフォルト
-mm, --mmproj FILEマルチモーダルプロジェクトファイルパス-
--mmproj-auto, --no-mmproj, --no-mmproj-autoMMproj自動読み込み有効
--mmproj-offload, --no-mmproj-offloadMMproj GPUオフロード有効
-mmdev, --mmproj-device DEVICEMMprojを実行するdevice。noneはoffloadしないauto

設定変更を再現可能にする確認手順

  1. llama-cli --versionまたはllama-server --versionでbuild情報を記録する
  2. 同じ実行ファイルの--helpを保存し、使用するオプションが存在するか確認する
  3. モデル名、GGUFファイル名、コンテキスト長、backend、起動コマンドを一緒に記録する
  4. パラメータは一度に一つずつ変更し、速度、メモリ、出力品質、エラーの有無を自分の環境で比較する

本記事には性能の実測値を掲載していません。デフォルト値や機能の有無は固定コミットの机上調査、実際の効果は利用環境での検証対象として分けてください。

よくある質問

--ctx-size 0は何を意味しますか?

固定長の0 tokenではなく、モデルのメタデータからコンテキストサイズを読み込む指定です。実際に確保されるサイズは起動ログでも確認してください。

--n-gpu-layers autoとallの違いは何ですか?

autoは自動調整、allは全レイヤーのVRAM配置を要求します。VRAMに収まることを保証する指定ではないため、まずautoと起動ログを確認します。

--mlockや--mmapはまだ使えますか?

2026年8月23日に確認した版では非推奨の互換オプションです。新しい起動設定では--load-mode mlock、--load-mode mmapなどへ移行してください。

-faだけでFlash Attentionを有効化できますか?

現行構文は値を取り、-fa on、-fa off、-fa autoのいずれかを指定します。デフォルトはautoです。

記事のデフォルト値をそのまま使ってよいですか?

固定コミットの参照値として利用し、実行時は手元のllama-cli --helpまたはllama-server --helpを優先してください。backendやモデルによって有効性も変わります。

参照資料

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